IWASEコラム

フェムケア製品の安全性・有効性試験をまとめました

フェムケア製品の評価

最近特に目にすることが多くなったフェムテック・フェムケア。
該当する製品は化粧品をはじめ、サプリ・雑貨その他多岐にわたります。
そこで今回は、フェムケアに関連する化粧品の評価の一例をまとめましたのでご紹介いたします。

フェムケア製品はどのようなものがあるのでしょうか

フェムケア製品は、ケア、という単語から連想されるように、実際に身体に触れる製品全般を指します。下記に記載している通り化粧品、サプリメント、衣類、不織布、美容機器、医療機器、そのほか雑品まで多岐にわたっています。
フェムテック、フェムケア製品の普及が広がっており、それに追いつくように薬機法上の位置づけが整えられている状況です。

製品ジャンル

  • 化粧品(洗浄料、ケア目的のリーブオン製品、入浴剤など)
  • サプリメント
  • 衣類(インナーウェアなど)
  • 不織布(サニタリーケアなど※医薬部外品含む)
  • 美容機器(家庭用脱毛器など)
  • 医療機器(骨盤底筋訓練器具(※該当しない場合あり)、月経カップ、膣洗浄スポンジなど)
  • 雑品(布ナプキンなど※2021年10月から医薬部外品として申請も可能)

訴求対象

訴求対象は大きく6つに分けられます。
各訴求と関連して、どのようなお悩みが良く検索されているのか、下記の表にまとめてみました。
お悩みの症状、部位が多岐にわたっているのが伺えると思います。またイライラ、集中力の低下といったストレスや気分に関わる単語もキーワードになっているようです。これらキーワードにPR出来るような試験を挙げてみようと思います。

訴求対象検索されやすいお悩み関連キーワード
月経関連生理痛(腰やおなか)、眠気、イライラ、頭痛、吐き気、貧血、むくみなど
更年期不眠、頭痛、集中力の低下、倦怠感、イライラ、ホットフラッシュ、発汗、
寝汗、動悸、うつ、めまい、冷えなど
妊活・不妊タイミング、成分(亜鉛、葉酸といった成分名称)、お酒、排卵周期など
産前産後骨盤矯正、イライラ、メンタル、マタニティブルー、抜け毛、お腹のたるみ、
足のむくみ、痔、腰痛、尿もれなど
女性特有疾患(保険など)
セクシャルウェルネス(左記単語そのものではヒット無)
キーワード検索:2022年1-12月 DS.INSIGHT調べ

安全性試験としてのご提案

安全性確認のための試験は、ある程度方法が決まっています。また、化粧品であればデリケートゾーンへの使用が想定される製品が多くなります。デリケートゾーンの経皮吸収率は腕の皮膚と比べて40倍以上といわれており、安全性の確認が重要になるのではないでしょうか。
そこで、安心・安全のPRにつながる試験例をまとめてみました。
粘膜に対する評価として、膣粘膜細胞を使用した刺激性試験も実施が可能です。実際の使用方法に従って被験者の方に使用していただき、トラブルが起きていないかを医師が確認する、医師監修使用試験もご提案可能です。

方法実施内容概算期間
(サンプル納品~速報まで)
スティンギングテスト肌につけた時の一過性の刺激(ひりひり、ちくちく、
ほてりを感じる)をスコア化します。
約3週間
敏感肌パッチテスト敏感肌の方を対象にパッチテストを実施します。
通常のパッチテストより厳しい条件で試験します。
約4週間
敏感肌RIPT敏感肌の方を対象にアレルギーテストを実施します。
通常より厳しい肌条件で試験します。
約2.5ヶ月
In Vitro膣粘膜刺激性試験膣粘膜細胞にサンプルを適用し細胞生存率を測定します。約1.5ヶ月
医師監修使用試験試験品を一定期間使用してもらい、
産婦人科医、または皮膚科医が
試験前後で肌トラブルが起きていないかを確認。
デリケートゾーンについては、pHも併せて測定します。
使用期間により変動
目安2ヶ月~

有効性試験としてのご提案

PRしたい内容にあわせて自由に、評価内容を設定できるのが有効性試験の特徴です。
様々な評価方法が考えられますが、一例を表にまとめました。
最もコストを抑えたパターンでしたら、アンケート評価です。試験品を使用する事でどのような体感が得られたか、どのような気分になったのかなど、自由にヒアリングします。大規模な試験の前の事前検討として利用されるケースもあります。
具体的なアプローチですと、ストレスの緩和評価などがございます。ストレスチェックの実施や、オキシトシンやコルチゾールといったホルモンを計測する事で、定量的なデータが得られます。
また、デリケートゾーンの常在菌をみてみるといった菌そう解析、冷え、ホットフラッシュ、肩こりといった体温や血流に関連する評価、妊娠線のケア、不眠の改善といった評価もご提案可能です。
化粧品のほか、各製品のコンセプトやご予算も考慮してご提案いたします。

方法実施内容(一例)概算期間
(サンプル受託~速報まで)
アンケート評価体感、効果感について自由にヒアリング試験規模により変動
連用評価
(ストレス緩和)
ストレス度合いを測定できる調査表(POMSなど)、
唾液採取によるオキシトシンやコルチゾール測定などで
ストレス緩和効果を評価します。
試験規模により変動
目安3ヶ月~
連用評価冷えや肩こりなどの改善評価、漏れ改善など更年期対策試験規模により変動
目安4ヶ月~

BIOXグループでは、国内外の複数の試験施設と提携することで、化粧品だけでなく食品、化学品、農薬、医薬品など各分野での様々な試験に対応可能です(スクリーニング試験や各種申請用試験)。
また、各種代替法試験からヒト試験まで受託することで、ワンストップでサポートいたします。

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この記事を書いた人

津瀬 由佳子

プロモーショングループ

化粧品だけでなく、食品や日用品の裏面をみるのが趣味です。
最近は輸入のお菓子にはまっています。オススメはハリボです。

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