人類が老いない身体を手に入れる未来がすぐそこに迫っている
ハーバード大学のデビッド・A・シンクレア教授は2020年9月発刊の著書「LIFESPAN(老いなき世界)」に記しました。
加齢は様々な観点からWHOの疾患の定義に適合する
2018年6月に世界保健機関(WHO)がこのような発表をしました。
それが本当であれば老化は病気、治療できるかもしれません。
では、”老化は病気”とは、いったいどういうことなのでしょうか?
老化は必然ではない
種の違いや個体差はありますが、老いにくい、もしくは老いない生き物もいます。
ご存知の方もいらっしゃるかと思いますが、ベニクラゲは不老不死の生き物です。
他にも、300~500年生きるといわれているサメや、400年以上も生きる貝がいます。
哺乳動物にも老化の兆候を見せない動物がいます。
To stay young, kill zombie cells
Nature2017年10月号に「To stay young, kill zombie cells(ゾンビ細胞を退治して若さを保つ)」というコラムが掲載されました。
ではゾンビ細胞とは一体どんな細胞なのでしょうか?
ヒトの身体は様々な正常細胞(約200種類)で構成されています。
正常細胞は分裂を約60回繰り返すとそれ以上は分裂しなくなり死んでいきます。
ですが、なかには分裂中に遺伝子に傷がつき、徐々にがん細胞化することもあります。
通常、古い細胞が分裂を停止して新しい細胞に置き換わるときには、自ら死んで壊れる細胞死を起こすか、
免疫細胞に食べられて体内から消えていきます。
ところが、細胞老化によって分裂を停止した細胞の中には、なぜか死なずに臓器や組織の中に残り、溜まっていくものがあります。
この、細胞分裂を停止したのに死なずに組織に溜まっていく細胞が『ゾンビ細胞(老化細胞)』です。
老化細胞は蓄積すると、SASP(サスプ:細胞老化随伴分泌現象/Senescence-Associated Secretory Phenotype)という
現象を引き起こします。
SASPが慢性炎症を誘発し、がんや動脈硬化など加齢に伴って増える病気を発症させることが近年の研究で分かり、
注目を集めるようになりました。
またSASPは、周囲の正常な細胞の細胞老化を引き起こし、さらに老化を加速させます。
炎症を起こす物質を出して周囲の細胞の老化を加速させて仲間を増やし、組織や臓器の機能を低下させるゾンビのような細胞。
このゾンビ細胞を蓄積させないことが若さを保つことに繋がります。
セノリティクスの研究
2015年に米国メイヨークリニックのカークランド博士が世界初の老化細胞除去薬の試験を行いました。
数千種類の物質をスクリーニングし、D+Q(ダサチニブとケルセチン)の組み合わせを見出し、
老化細胞除去薬(セノリティクス)と名付けました。
セノリティクスは”老化制御の切り札”との見方もあり、日本をはじめ世界中で研究が進められています。
セノリティックを利用した化粧品も上市され始めています。
近い未来、老化を防ぐ医薬品やサプリメントが開発され、老いを克服しているかもしれません。
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当社でも老化細胞除去が期待できる原料を取り扱っております。
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https://www.cosfa.co.jp/inquiry/health.html
いろいろなモノを口に入れすぎて、最近では植物エキスの苦味も美味しく感じるようになりました。