化粧品のパッケージに「アレルギーテスト済み」と書かれているものを目にする場合が多いですが、アレルギーテストについてご紹介します。
アレルギーテスト(RIPT)とは
アレルギーテストは、「Repeated Insult Patch Test(RIPT)」とも言いますが、化粧品または化粧品原料がヒトに対して赤み、浮腫、かゆみ、腫れなどのアレルギー反応を起こさないこと(感作性がないこと)を確認する安全性試験の一種です。
試験方法
アレルギーテストは、UV防御力測定試験*のような決まった試験方法はなく、各臨床試験施設にて設定している試験方法(プロトコル)に沿って実施します。
一般的な試験方法ですと、3週間の間、24時間パッチを週3回繰り返した後、1-2週間程度の期間を空けてから、違う部位に24時間パッチを1回貼り付け、除去してから2日または3日間の皮膚反応を確認します。
パッチの種類は、閉塞、半閉塞、オープンでの実施が可能です。また、貼り付けの時間は、24時間または48時間があります。
<試験の流れ(例)>
Induction Phase(感作誘導):
3週間の間、パッチを週3回繰り返し、試験品を抗原として認識させる期間
↓
Rest Period(休止期間):1~2週間休止
↓
Challenge Phase(感作誘発):
パッチを1回貼り付け、除去後の2日または3日までの皮膚反応を観察
*UV防御力測定試験についての詳細はこちら
試験の被験者数
試験に参加する方を被験者と言い、この人数は50名規模での実施が一般的ですが、100名、200名の被験者で感作性有無を確認するケースもあります。また、健常肌だけでなく、敏感肌の被験者を対象とする試験もあります。
試験部位
背中または、腕を試験部位として実施します。
結果について
感作性の有無はChallenge Phase(感作誘発)の皮膚反応で判断しますが、明確な判断基準が定められていないため、各試験施設の基準にて感作性有無を判断します。一般的にはパッチ除去後に皮膚反応が見られ、時間が経つにつれ強くなる場合、感作性ありと判断します。
アレルギーテスト後の適正広告表現について
試験の結果に基づき、国内では商品のパッケージや広告に「アレルギーテスト済み」と記載しますが、消費者に対して効能効果に関する誤解を与えてはいけないため、‘化粧品等の適正広告ガイドライン’に沿って、「全ての方にアレルギーが起こらないということではありません。」のようなデメリット表示が記載される必要があります。
一方で、海外では「Hypoallergenic」、「Clinically tested」、「Non-irritating」のような記載をします。
アレルギーテストができる試験施設のご紹介
受託試験を取り扱っているBIOXグループでは、
国内、海外の試験施設と提携しており、複数施設のアレルギーテストがご提案できます。
国内試験施設:夏場を除き、年4~6回実施
海外試験施設:年中、ほぼ毎週実施
ご希望の納期や条件に合わせた最適な施設での試験をご提案いたしますので、
ご興味のある方はお気軽にお問合せくださいませ。
2018年に入社し、国内、海外のヒト試験の手配に携わっております。
ご要望に合わせた試験をご提案いたしますので、ぜひご相談だくさい。