2024年3月15日、欧州官報は、EU化粧品規則(EC)No 1223/2009を改正し、化粧品に使用される特定の
ナノ材料を規制する欧州委員会規則(EU)2024/858を発表しました。
この改正は2025年4月4日に発効し、市場への上市については2025年2月1日まで、既に上市されているものの再販については2025年11月1日までの移行期間が設けられています。
EU Cosmetics Regulation (EC) No 1223/2009の第16条に基づき、ナノ材料(1~100nmのスケールの1つ以上の外形寸法または内部構造を持つ、不溶性または生体抵抗性で意図的に製造された材料)を含む化粧品については、人の健康を保護しなければなりません。
そのため、附属書II(禁止物質)に5つの項目が追加され、ナノ形態の以下の物質の化粧品への使用が禁止されました。
【ナノ形態での化粧品への使用禁止物質】
・登録No.1725:SCCSの見解に基づく、スチレン/アクリレート共重合体(ナノ)およびスチレン/アクリレート共重合体ナトリウム(ナノ)
・登録No.1726:SCCSの見解に基づく、銅(ナノ)およびコロイド銅(ナノ)
・登録No.1727:SCCSの見解に基づくコロイド銀(ナノ)
・登録No.1728:SCCSの見解に基づく、金(ナノ)、コロイド金(ナノ)、チオエチルアミノヒアルロン酸金(ナノ)、アセチルヘプタペプチド-9コロイド金(ナノ)
・登録No.1729:SCCSの見解に基づく白金(ナノ)、コロイド状白金(ナノ)、アセチルテトラペプチド-17 コロイド状白金(ナノ)
また、附属書Ⅲ(制限物質)に新規項目No.372「ハイドロキシアパタイト(ナノ)」を追加し、SCCSの見解に基づき、以下の製品及び特定条件下でのみ使用を認めています。
【条件】
・歯磨き粉:最大10%
・マウスウォッシュ:最大0.465%
・吸入による肺暴露につながる噴霧可能な製品へは使用不可。
・一定のサイズであり、粒子表面がコーティングまたは表面改質されていない場合は使用可能。
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