サステナビリティ注目原料:Carbopol® BioSense polymer

最新化粧品トレンドと注目原料

今日の化粧品市場では、消費者の意識や規制の変化に伴い、様々なトレンドが見られます。これらのトレンドに対応する新しい原料として、天然でありながら合成ポリマーのような優れた化粧品原料「Carbopol® BioSense polymer」が注目されています。

化粧品市場におけるトレンド

近年の化粧品市場では、いくつかの重要なトレンドが消費者の製品選びや企業の開発姿勢に影響を与えています。まず、消費者のネガティブな認識や規制の強化により、シリコーン代替品への需要が高まっています。これは、より環境に優しく、肌への負担が少ないとされる代替成分への関心の高まりを反映しています。

また、スキンケアにおいては、天然由来で高品質なセンサリー(官能)体験への要求が高まっており、これによってセルロースポリマーなどの粘性調整剤の使用が増加しています。特にアジア太平洋地域では、増粘成分の約3/4が天然成分であり、セルロースが大きな市場シェアを占めていることが示されています。セルロースポリマーは、特に東南アジアで生分解性植物由来ソリューションとして成長しています。地域別のデータでは、セルロースポリマーのCAGR(2021-2024年、金額)が世界平均で+7.3%、アジアで+4.9%、東南アジアでは+13.0%と、増粘成分全体の成長率(+6.5%)と比較しても高い伸びを示しています。

加えて、地元の大手企業は、機能性や天然由来成分だけでなく、原材料の環境負荷軽減にも力を入れています。これは、消費者の間でブランドに環境問題について主導的な役割を期待する声が高まっていること(79%の消費者が期待)に呼応した動きと言えます。

消費者意識の変化は肌の健康に対する関心の高まりにも現れており、ベルベットのようなテクスチャーが、その柔らかさと優しい感触から特に成長しているボディケア市場で人気を集めています。オンラインでも、マルチステップのターゲットボディケアルーティンや、パワフルなスキンケア成分を配合した軽く優しい処方の活用といったトレンドが話題となっています。柔らかい肌を訴求した新製品の発売点数はサンケアで+250%、フェイスケアで+60%と増加しており、軽いミルクテクスチャーもエンゲージメントアクションが+28%増加しています。

注目の新原料:Carbopol® BioSense polymer

これらの市場トレンドに対応する原料として開発されたのが、天然由来のレオロジー調整剤および感触向上剤「Carbopol® BioSense polymer」 です。

Carbopol® BioSense polymerは、美容液からローション、軽いクリームまで、幅広い処方に適しています。その最大の特長の一つは、優れたセンサリー特性です。天然ガム特有の不快な感触を改善し、べたつきやカスのない、合成繊維のような豊かで柔らかな感触を実現します。塗布時は、よりリッチな感触で、塗布後はよりソフトな感触を体感できるため、シリコーンエラストマーに匹敵する感触を持つと評価されています。少量(0.5% t.s)の使用量でも、シリコーンエラストマー(0.5% t.s)に匹敵するセンサリーを付与し、使用後感でもリッチで柔らかい感触をもたらすことが示されています。また、他社のベンチマーク製品と比較しても、塗布中はより柔らかくべたつきのない感触を提供します。

サステナビリティの側面でも、Carbopol® BioSense polymer は注目に値します7。自然由来指数は98%以上(水を含む、ISO 16128に準拠) であり、易生分解性です(OECD 301Bに準拠)。ヴィーガン対応でもあります。このポリマーは、世界最大のパルプメーカーであるSuzano社との提携により開発されており、植林されたユーカリの木を原料とする持続可能な調達に基づいています。管理された森林エリアからの木材供給、認証された森林管理、森林管理ユニットから生産ユニットまでの完全な追跡可能性を特徴とし、生産チェーン全体で環境への影響が低いプロセスを採用しています。これには、クリーンで再生可能なエネルギーの使用(Suzano社のエネルギーマトリックスでは88%)、自己完結型の蒸気・エネルギー生成プロセス、高い水再循環能力(85%)、無機固体廃棄物の循環利用などが含まれます。

技術的な利点としては、Carbopol® BioSense polymer は使いやすく、後添加を含む様々な段階で容易に分散します。コールドプロセスも可能です。油相5~25%含有のO/Wエマルジョンを安定化する能力を持ち、特に油剤含有量が高い場合は補助乳化剤(非イオン性・アニオン性)との併用が推奨されます。pH 3-9の広い範囲でO/Wエマルションを安定化することができます。また、脂肪族アルコールや脂肪族アルコール+ステアリン酸グリセリルとの併用で粘度が向上するといった脂肪族アルコールとの相乗効果を示し、有機UVフィルターや少量の酸化亜鉛との良好な相溶性も持ち合わせます。補助ポリマーとの組み合わせにより、幅広い粘度のローションや軽いクリームの製造が可能になります。電解質耐性もあり、短時間の剪断応力への曝露は粘度や降伏値に影響を与えません。

まとめ

消費者の嗜好が天然由来、サステナビリティ、そして高品質なセンサリー体験へとシフトする中で、Carbopol® BioSense polymer はこれらのトレンドに応える有望な原料です。天然由来成分としての認証、環境負荷の低い生産背景、優れた生分解性に加え、シリコーンに匹敵またはそれ以上のリッチで柔らかな感触を提供できる点は、現代の化粧品開発者にとって大きな魅力となるでしょう。幅広い処方への適用性と安定性も兼ね備えており、多様化する市場ニーズに対応するための強力なツールとなり得ます。ご興味がございましたらお問い合わせください。

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この記事を書いた人

津瀬 由佳子

プロモーショングループ

化粧品原料の営業として8年、メーカー様の製品開発を最前線でサポートしてきた現場経験を持つ。現在はプロモーショングループにて、現場で培った肌感覚と市場データを融合させたトレンド分析・発信を担当。一過性の流行に留まらず、消費者の潜在ニーズや市場の継続性を捉えた「根拠あるトレンド」を厳選して届けることを得意とする。商社ならではの広範な情報網を活かし、お客様の意思決定に寄り添う誠実な情報提供を信条としている。

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