IWASEコラム

高オイル配合ボディウォッシュによる新しい保湿手段

洗うと保湿を同時に行うボディウォッシュ

本研究では、保湿剤として油剤に着目し、保湿効果が期待できるほどの
多量の油をボディウォッシュに安定的に配合する方法及び
その製剤で実際に肌を洗浄した際の保湿効果と
洗浄剤としての性能(泡性能)について検討を行いました。

その結果、石鹸ベースのボディウォッシュに
30%もの多量の油を添加すると、油は分離してしまいますが、
(アクリレーツ/メタクリル酸ベヘネス-25)コポリマー
(ABMC-1、Lubrizol社製Smart 2K-C)を使用すると、
30%の油が安定に保持されることが確認されました。

アニオン界面活性剤中で油を保持

​​​​​​架橋タイプのポリマーは、高密度の塊状のまま広がる。
架橋密度が高いと、降伏応力も高くなり、油が保持される。

ABMCAcrylates/Beheneth-25 Methacrylate Copolymer

この油30%配合ボディウォッシュでモニター評価を行いますと、
泡のクリーミーさ、洗浄後の油の残り感と保湿感について良好な結果が得られました。

さらに、肌の水分量を測定したところ、
洗浄後の水分量損失を、有意に抑制することが確かめられ
人工皮革による試験では、ボディウォッシュに配合された油は
洗浄後に皮膚に残ることが示唆されており、
これが肌の水分保持に寄与したと推測されました。

角層水分量の低下抑制効果

一方、シリンダーを用いた泡性能試験では、ABMC-1を配合すると泡量が減少し、
それに油を10%添加するとさらに泡量は減少しましたが、
油添加量を20%、30%と増やしたところ、一転して泡量は上昇しました。
泡の持続性におきましても、同様の現象が見られました。

油の配合量とABMC-1ポリマーが泡量に及ぼす影響

この理由を解明するため、泡における油の分布と局在について、
マイクロスコープを用いて観察を行ったところ、
油の量が増加すると泡の界面膜が厚くなり、
その界面膜中に油が油滴の状態で存在していることが確認されました。

このことから、油の添加量に伴い分厚くなった界面膜によって泡の強度が高まり、
泡量の増加、泡のクリーミーさや、泡の持続率が向上したことが示唆されました。

以上により、油30%配合ボディウォッシュは、
使用感を十分に満足させながら皮膚に油を供給し、
洗浄と保湿を両立させる、新しい手段である可能性を見出しました。

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この記事を書いた人

元木 隆志

プロモーショングループ

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